寒川直喜選手 インタビュー公開!
インタビュー
公開日:2016/2/26
2016年3月9日(水)に後楽園ホールで行われます「REBELS.41」にてアブデルムニン・ムーヤー選手と対戦いたします、寒川直喜選手のインタビューを公開させていただきます。
「下がらないで闘うのが一番」
聞き手:布施鋼治
── 今回はオランダとの全面対抗戦という大舞台です。オファーが来た時の感想は?
寒川 75kgって、日本ではあまり選手がいない階級じゃないですか。日本の格闘技界の未来、しいてはスーパーミドル級の未来のためには礎になれるかなと思い受けました。やっておく意味があると思ったんですよ。
── ”ゴールデンボーイ”の異名を持ち、46戦42勝(3KO)3敗1分の戦績を誇るアブデルムニン・ムーヤーの試合映像はご覧になりました?
寒川 ユーチューブでちょっとだけ観ました。派手さ云々より、判定でキッチリ勝てる選手ですね。正直、勝ちづらい選手だと思いました。
── 過去に寒川選手はK-1ワールドMAXの常連だったドラコと闘った経験があので、オランダの選手の傾向と対策は立てやすい?
寒川 実は一昨年もグルジアで試合をやっているんですよ(2014年7月3日、グルジア・トビリシ ギガ・チカゼとのWFC世界75kgタイトル認定戦)。チカゼもオランダで活動している選手だったので、なんとなく向こうの選手には慣れていると思います。
── 過去に寒川選手はアジア圏だとタイ人だけではなく、ミャンマー人ともラウェイルールで闘っています。やっぱりアジアとヨーロッパの選手には明確な違いを感じますか?
寒川 今日日菜太君と公開スパーをやって思ったんですけど、日菜太君のパンチの感覚は欧州の選手のそれに似ていると思いました。想像よりパンチが伸びてくる感じがする。それだけチカゼとやった時とやった時にもらったパンチと似ていたんですよ。
── どんな試合展開をイメージする?
寒川 そうですね。ムーヤーは下がっても強い選手なんですけど、若い頃の試合を見ると顔面へのヒザ蹴りも打っている。KOを狙うといしたらそういう技でしょう。僕としては下がらないというのが一番かなと思いますね。
── 最近はジムでの指導にも力を入れているという話を聞きましたが、選手としての今年の活動方針は?
寒川 パーソナルの指導をいっぱいいただいているので、それと試合の意味を考えながらやっていきたい。日本は夢を追いかけてやっている選手がいっぱいいるじゃないですか。彼らのためにも勇気を持って断る試合があってもいいと思う。そういう意味でMMAの方は国内での活動を少し控えようかと思っています。
── 後進に道を譲ることもあるという話ですね。キックの方は?
寒川 キックは自分が教えていることにダイレクトにつながる。それに現役選手が教えているというところにも意味があるので、キックの試合は続けていきたい。
── キックボクサーとトレーナー、現在はどちらの肩書きにこだわる?
寒川 正直、いまはキックだけが強いということに魅力を感じていません。いまは選手とトレーナーのどっちもできるという部分に魅力を感じている。最近キックはちょっと疎かになっていたので、これを機にまた復活したい。「この試合に出たい」とかといったわがままはもう言わないけど、いただいたオファーにはきちんと応えられるようにしたい。
○プロフィール
寒川直喜
所 属:バンゲリングベイ・スピリット
生年月日:1980年7月12日(35歳)
出 身:東京都伊豆大島
身 長:182cm
タイトル:WPMF日本ライトヘビー級王者
通算戦績:キックボクシング:52戦38勝(13KO)10敗4分
MMA:8戦4勝(3KO)4敗
ミャンマーラウェイ:5戦1勝(1KO)4分