レドアン・ダウディ選手 インタビュー公開!
インタビュー
公開日:2016/5/13
2016年6月1日(水)に後楽園ホールで行われます「REBELS.43」にて、日菜太選手と対戦いたします、レドアン・ダウディ選手のインタビューを公開させていただきます。
6月1日後楽園ホールで行われるREBELS.43。そこにオトマニ軍が再び来襲する。日菜太と対戦するレドアン・ダウディに現在の近況を聴いた。
聞き手:遠藤文康
―― ところで、ガールフレンドっています?
ダウディ いません(笑)。今はそれほど必要ないですがいつでも募集中です。
―― 家族について話してください。
ダウディ 両親ともに健在です。父はモロッコレストランでチーフマネージャーをしています。母は身障者を対象とした学校の教師です。弟が二人います。17歳と9歳ですがサッカーに取り組んでいます。
―― キックを始めたのは?
ダウディ 10歳のときです。友達がやっていたので見学に行ってオトマニ会長に誘われました。それまでは水泳教室とバスケットボールクラブに入っていました。ちょうどバスケクラブが閉鎖となり水泳だけになったので、これはいいチャンスかもしれないと悪知恵を働かせて、水泳用具を持って水泳に行く振りをしてキックに通いました。両親にキックのことを言うとなんだかダメだと言われそうな気がしたからです。ある日いつも通り水泳に行く振りをしていると『今日もキックかい?』って突然親に言われて、ビックリして目が点になって。ちゃんとオトマニ会長から親に挨拶の連絡がいっていて、つまり最初からばれていました(笑)。水泳に行く振りする子どもを親は笑いを堪えて見ていたでしょうね。怒られることなく無事にキックを続けられることになりました。
―― (爆笑)そうでしたか。同年代のハミシャたちは?
ダウディ 僕が始めたときはハミシャもソフィアン(・エラージ)もキックのベテラン小学生でした。彼らは7歳頃から始めています。なので、彼らは大人に混じって練習していました。僕は二人にビッシビシやられました。ハミシャは技術、ソフィアンは痛みを教えてくれました。小柄なソフィアンは遠慮なくローをガッツンガッツン入れてきてそれがまた痛い(笑)。とにかく懸命に練習して彼らに追いつこうと必死でしたね(笑)。
―― デビュー戦は?
ダウディ 15歳でした。判定勝ちでした。嬉しかったです。
―― 一番しんどかった相手は?
ダウディ Bクラス最後の試合で対戦したオーストラリア選手です。かなり強くてきつい戦いでしたが何とか判定で勝ちました。あのオーストラリア人はAクラス選手だよ、と試合後に主催者に言われました。試合前に聞いておかなくて良かったです(笑)。
―― T98との対戦はドローでしたがワンポイント負けていました。
ダウディ 彼は強かったです。かなり強いです。前に前に出てきました。僕も前に出るスタイルですがプランを変更して彼の動きに合わせて下がりながらリングを回ることにしました。彼はタフです。それももの凄くタフです。前に出ながらパンチ。僕は下がりながらパンチを返す。僕はムエタイ戦に慣れてないので彼に合わせるつもりはなく自分の戦い方に徹するつもりでした。首相撲にはホールドか突き放すかし、接近には前蹴りで距離を取ろうと思いました。でも予想とは違って彼の戦いはムエタイ的な感じがしませんでした。エルボーも彼は1回だけ繰り出しましたが僕は4回出しました。いつかレベルスルールで再戦してみたいですね。
―― そのレベルスはどうでしたか?
ダウディ 素晴らしかったです。本当のプロですね。とにかく全てがオンタイム、時間通り。僕ら一行が日本に到着し試合を終えて帰国するまで、全てのことが約束通りに時間通りに進められ、とにかく全てがきちんとされていました。驚きました。これが日本の団体なのだな、と。オランダやこっちの国々とは全く違います。日本では計量も70kgなら70kgでないとダメ。欧州なら500gぐらいは誤差の範囲で通過です。1kgぐらいの違いでも選手どうしが了解すればOKです。でも日本でそれは通用しない。当たり前の事が当たり前に行われている。時間も約束も計量も進行も全てがきちんとしていました。
―― 初めての日本はどうでしたか?
ダウディ 清潔な国です。人々がちゃんとルールを守っています。レストランへの道を尋ねると一緒に店まで案内してくれました。とても親切な人々です。
―― 何を食べました?
ダウディ 計量前はサラダばかりでした。セブンイレブンでサラダを買って食べました。計量後はレベルスが用意してくれた食事がとても美味しかったです。モロッコレストランへも訪れました。店主がモロッコ人で大歓迎してくれました。試合後はレベルスが用意してくれた打ち上げがありました。いろんな意味で良い経験になりました。
―― 今回は日菜太戦です。
ダウディ いよいよです。楽しみです。何としても勝ちます。万全の体調です。
―― どう試合を運びますか?
ダウディ 彼はオールラウンドという感じではなく強烈な左ミドルとボクシング技術が上手です。なので、それに対応した練習をしていますし僕の持ち味であるプレッシャーをかけて行きます。T98戦のときとは違って僕が前に出て行きますね。あとは彼の出方次第でリング上でプランを臨機応変に変えます。
―― 日菜太選手も研究を怠らずに来ると思います。
ダウディ 前回のT98と僕の試合は参考にならないと思います。あの試合は二転三転して大会の10日前に決定しました。僕は対策というよりウエイトコントロールに専念しました。今回は全く違います。3月大会後にこの試合のオファーをもらってからずっと日菜太選手をイメージしての練習です。相手を研究するのはお互い様です。
―― 自分の何を見せたいですか?
ダウディ というか、グレートな試合にしたいです。観客が湧く試合をしたいです。
―― 何か日菜太選手にメッセージは?
ダウディ ……無いですね。リング上で戦うだけです。
日菜太を破ったハミシャ・モーチェと。ジムでもプライベートでも大の仲良し。
○プロフィール
レドアン・ダウディ
所 属:オトマニジム
生年月日:1995年10月4日生まれ(20歳)
出 身:アムステルダム
身 長:177cm
戦 績:Aクラス 25戦22勝3敗5KO