渡辺理想選手 インタビュー公開!

インタビュー

公開日:2016/5/22

「4月のNOBU戦以降、自分のムエタイのスキルは相当上がったと自負しています。」

聞き手:布施鋼治


── タイトル挑戦の舞台は“格闘技の聖地”後楽園ホールになりました。ただ、メインイベントではありません。

渡辺 この間の試合で僕は評価を落としたと思うので、それに関しては「まあ、そういう評価なんだろうな」としか思っていません。それを払拭するためには自分がリングで結果を出していくしかない。自分では「俺はそんなもんじゃない」と思っても、第三者の評価は別ですからね。

── 4月のNOBU BRAVELY戦の自己評価は?

渡辺 う~ん、自分が思っていた自分のレベルと実際に自分がいたレベルに差があったかなと思いましたね。

── 途中までは渡辺選手が試合を優勢に進めていました。

渡辺 首相撲がない展開のうちは僕の方が力があったと思います。でも、首相撲で削られ始めてからは、自分にそのスキルが足りないことを痛感しました。あそこまで削られるとパンチやキックも出なくなる。やっぱりムエタイとヒジなし首相撲なしのキックボクシングは違うなと痛感しました。ただ、こんなことを言うと誤解を受けるかもしれませんが、楽しさも感じました。

── 苦しかったけど、楽しくもあったと。

渡辺 「これがムエタイなんだ」と思いながら冷静は冷静だったんですよ。とりあえずあの時点でああいう試合を経験して良かったかなと思います。自分に足りないものがわかったので、とにかく自分のスキルアップを計らなきゃダメだと思いました。

── トレーナーの貝沼慶太さんは現役時代ムエタイルールで活躍していました。

渡辺 「こんなふうにやった方がいいよ」といったアドバイスを受けながら、貝沼先生の現役時代の映像も見せてもらいました。いまでもムチャクチャうまいので、教えてもらっています。あと出稽古でウィラサクレックジムにお邪魔させてもらい、一戸総太さんや健太さんともやらせてもらいました。タイ人だったらデンサムヤムやゴンナパーとやらせてもらったけど、首相撲はデンサイヤムがダントツにすごかったですね。本当に勉強になっています。それで「練習でこれだけこなせれば大丈夫だろう」と思ってNOBU戦に臨んだわけですけど、考えが全然甘かったですね。それ以来、首相撲をたくさんやっています。

── 奇しくも同じ日同じリングでハチマキ選手は潘隆成選手とメインで闘っています。

渡辺 見ました。単純にふたりとも強かったですね。ただ、その時はハチマキ選手を次の自分の対戦相手として研究するという感じでは見ていなかった。その時点で相手どうこうより自分のスキルアップが先決だと思っていたんですよ。あれから自分のムエタイのスキルは相当上がったと自負しています。今回は勝つことだけを考えたい。

── ハチマキ選手の印象は?

渡辺 何でも高レベルでできてバランスもいい。テクニックは一通りなんでもできて、スタミナがとにかくすごいという印象です。

──褒め殺しですか。闘い方は好対照ですよね。

渡辺 そうですね。僕は身体能力を活かした闘い方が得意ですからね。今回ハチマキ選手の試合映像をいっぱい観たんですけど、「この人は本当に努力したんだろうな」と思って普通に感心しました。努力でテクニックを身につけている。試合の途中で崩れるようなことはないと思っています。

── 現時点ではどんな試合展開になると予想します?

渡辺 後半戦になったらハチマキ選手の方が強いという印象があると思う。けど、いまの僕は走り込みの量がハンパじゃない。マシンを使ってやっているけど、復帰前の倍くらいやっています。だからミットをやっていても、切れのあるままずっとできる。なので、今回練習量に関してはものすごい自信があります。いつもだったら盛り上げるために「絶対勝ちます」とか宣言するけど、今回そういう気持ちはあまりない。「勝負はやってみないとわからない」という冷静さがある。

── 極真空手では数々の実績を持っているけど、キックボクサーとしては未だ無冠です。

渡辺 そうなんですよ。トロフィはたくさんあるけど、チャンピオンベルトはまだ一度も獲っていないので是が非でもほしい。

── ちなみにトロフィは青森の実家、それとも東京の家に保管してある?

渡辺 青森で獲ったトロフィは向こうに保管しています。

── お父さんはプロのミュージシャンと聞きました。

渡辺 だったんですよ。いまは弟(郷大)がプロです。母親も地元でコーラスグループに参加しているので音楽一家ですね。僕もときたまピアノを弾いています。

── かつて極真の大山倍達総裁が「音楽をやっていた人の方が上達が早い」といった趣旨の発言をした記憶があります。

渡辺 あっ、リズムは格闘技と本当に関係あります。たとえば、コンビネーションもリズムで覚えられますからね。

── 音楽をやってきたことで、空手の上達も早かった?

渡辺 3歳からピアノやドラムをやっていたので、その影響はあったと思います。左右の手足を別々に動かしたりする身体操作に長けていたので、なんのスポーツをやっても器用でした。音楽をやっていて本当に良かったと思います。今回は青森から両親も応援に駆けつけてくれます。弟は東京にいるので、1月の試合は会場まで観に来てくれました。いまはギターの学校の先生をやっているんですけと、4月は学校で生徒を巻き込んで(AbemaTV FRESH!での)生中継を観ていたようです。微妙な試合だったので恥ずかしかったですけどね(苦笑)。でも、あの時とはもう全然違う。あれからもっとムエタイ仕様になった僕を観てください。

○プロフィール
渡辺理想
所  属:極真会館
生年月日:1983年12月28日生まれ(32歳)
出  身:青森県八戸市
身  長:170cm
通算戦績:25戦15勝(6KO)10敗

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