梅野源治選手 インタビュー公開!

インタビュー

公開日:2016/7/24

2016年8月7日(日)に大田区総合体育館で行われます「REBELS.45」にてヤスユキ選手と対戦いたします、梅野源治選手のインタビューを公開させていただきます。

「俺の100%の力を引き出させてくれ」

聞き手:布施鋼治


── 梅野選手の戦績を振り返ったら、今回のヤスユキ戦は2011年12月のVS森井洋介以来5年ぶりの日本人対決となります。

梅野 単なる調整試合──楽な試合という感じですね。スピード、パワー、テクニック、そしてオーラ。全ての面において差を見せつける。ただ、それだけです。

── 今回のオファーを受けた理由は?

梅野 ファンやお客さんから「どっちが強いんだ?」という意見が多かったし、格闘技界を盛り上げられたらと思ったからです。

── タイ人トレーナーからはハッパをかけられているのでは?

梅野 それがウアンは「今回は相手が日本人だから」という理由でタイに一時帰国してしまったんですよ。

── エッ! 嘘でしょう!?

梅野 とりあえず今年は連戦が決まっていたので、当初は「年末くらいにしかタイに帰れないな」と言っていたんですよ。でも、俺が「ヤスユキ選手と試合をする」と告げたら、ウアンは「ちょうどいいタイミングだから」と本当に戻ってしまったんですよ。

── いつもミットを持っているトレーナーがいなかったら不安にならない?

梅野 相手がヤスユキ選手だったら問題はないでしょう。それにいまの僕は彼を見ているのではなく、今後の見据えてやっているので。いまも「強いタイ人に勝っていく」というもっと高いところを見ている。そのために激しい練習をしているわけだし。

── ヤスユキ選手の印象は?

梅野 簡単にいうと、無知で無力。自分の力がわかっていないので、俺のような格上に挑める。だからといって、彼は勝つ試合をしない。常に下がって試合をしているじゃないですか。

── 最近の試合ぶりの印象は?

梅野 勝つ気がないですよね。9割9分負ける闘い方をしている。テクニックがないなら、もっと前に出て倒しにいけばいい。ランカーやチャンピオンクラスのタイ人と下がりながら闘って勝てるかといったら、まず勝てないですよ。ジャブと左ミドルしか打たなくて、本当に勝ちにきたのかなって思いますね。(この間の)羅紗陀戦も見ていないけど、まわりの話を聞く限り何をしたかったのかサッパリわからない。そもそも彼の試合で「もう少しで勝ったんじゃないか」というのを聞いたことがない。会場もずっとシーンとしているじゃないですか。

── 試合順は20試合以上組まれたビッグイベントの大トリです。

梅野 俺の試合だからメインになったんでしょう。

── だったら日本人頂上対決という見られ方にも抵抗がある?

梅野 そうですね。いくらでもほかに強い日本人選手がいるでしょう。俺と比べるなという話ですよ。比較されたくない。そもそもヤスユキ選手は本当に強いタイ人と闘ったことがあるんですか? 俺は今まで本当に強いチャンピオンクラスと闘ってきて、しっかりと結果を残したうえで誰からも認められ、タイのビッグイベントからも声がかかるようになった。

── 入場時から「俺を見てくれ」という感じになる?

梅野 そうですね。リングインした時に「今日はこの選手が勝つな」「今日はこの選手はダメだろうな」というのがあるじゃないですか。俺はリングに上がる時のヤスユキ選手からは負のオーラしか感じない。日本のトップとNo.2がどれだけ差があるのか。たどり着けないほどの差があることをわからせてやりますよ。この一戦が終わったら、他の日本人選手が軽々しく「梅野と試合がやりたい」と口に出せないくらいの差を見せつけたい。

── 何ラウンドに注目したらいいい?

梅野 向こうはあんまり攻めてこないと思うんですよね。俺の予想だと、ずっとジャブと左ミドル、あとはカウンターのストレートを狙ってくる。それだけだと思う。だから何ラウンドというより、ヤスユキ選手がどこまで俺を本気にさせられるのか。俺の100%の力を引き出させてくれよと言いたい。

── 闘争本能のスイッチを入れてくれ、と。

梅野 そうですね。遊ぼうと思えば遊んで勝てるくらいのレベルの差はありますから。

── 今回は世界最大の立ち技格闘技イベント『Kunlun Fight』とREBELSの合同興行です。かつて日本で一時代を築いたアルバート・クラウスや、試合はしないけどブアカーオもやってくる予定です。

梅野 以前は自分がテレビで見ていた有名な選手というふうに見ていたけど、いまはすごいという目では見ていない。同じ、もしくは俺の方が上というふうに見ています。自分が下のレベルだとは思っていない。

── クンルンファイトの印象は?

梅野 中国で一番でかいイベントという話は聞いているし、強いタイ人もたくさん出場しているじゃないですか。チャンスがあれば、俺も出場したい。

── いま、中国は格闘技が大人気みたいですからね。

梅野 それに、ライオンファイトやMAXムエタイを例に出すまでもなく、いま世界的にムエタイが流行ってきているじゃないですか。タイのチャンピオンクラスが海外で試合をすることも当たり前になってきた。そういった意味で今回はムエタイを世に広めるいいチャンスかなと思っています。

── 大会当日はKunlun Fightの関係者も多数会場に来るでしょうからね。

梅野 彼らの目に止まって、世界で活躍できるような選手になりたい。

── そういえば、6月24日、『NO KICK NO LIFE THE FINAL』で組まれたヨードワンディ・ニッティサムイ戦では相手のローキックで足を痛めたように見えました。大丈夫?

梅野 ハイ、全然大丈夫です。医者からは「今まで見たことがないほど治りが異常に早い」「生まれ持ったものかもしれない」と驚かれているくらいですから(微笑)。

○プロフィール
梅野源治
所  属:PHOENIX
生年月日:1988年12月13日生まれ(27歳)
出  身:東京都江戸川区
身  長:178cm
タイトル:WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者、WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフェザー級王者
通算戦績:43戦33勝(17KO)7敗3分

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