インタビュー

公開日：2016/8/4

2016年8月7日(日)に大田区総合体育館で行われます「REBELS.45」にて野辺広大選手と対戦いたします、町田光選手のインタビューを公開させていただきます。

「あと1年で引退するかもしれません」

──　先日、同門の宮元選手から「町田さんにやられました」と右目下のアザを見せられました。いい感じで仕上がっているみたいですね。

町田　ちょうど水曜日にスパーリングをしたんですど、彼は僕より階級が下とはいえ強い。毎回のことなんですけど、途中から熱くなってしまって（照れ笑い）。

──　今まで以上に期待できそうですね。

町田　いまは自分の中で新たな闘いを模索している段階。ちょっとつかみかけたものもあるんですよ。

──　具体的にいうと？

町田　今までの僕はゴングと同時にどんどん前に出て行くような試合をしていた。でも、この先、それだけでは上にはいけない。もっと上にいけるような練習をしているということです。

──　正しい例えかどうかわからないけど、新しい変化球を覚えたような感じ？

町田　そうですね。今までは行き過ぎている部分、あるいは無理やり攻めていた部分があったので、今度からは自分の内側から出る動きを意識したい。それでつまらない試合になるかもしれないですけど。

──　それは自然に則った動きと解釈すればいい？

町田　そうですね。誰かのように動くのではなく、自分らしく動きたい。そうすれば、おのずと勝てる。そう信じている。

──　今回対峙するのはRISEで王者になって以来絶好調の野辺広大選手です。

町田 野辺選手は21歳ですか。負けてはいられない。

──　町田選手より若い世代ですからね。でも、橋本道場にはさらに下の安本晴翔選手みたいなさらに若い世代も出てきている。

町田 キック業界としてはいい時代が来たんじゃないですかね。だんだん良くなっている気もします。晴翔(はると)なんて本当に驚異にしか感じないですからね(微笑)。

──　野辺選手の印象は?

町田 彼は器用。蹴り技も多彩で手足も長い。バカ正直に闘ったら、苦戦することはわかっています。そこを克復するためにも新しい町田光を出せたらいいなと。

──　試合は流れに任せて？それともあらかじめ立てた作戦を遂行したい？

町田 半々ですね。イメージしている部分もあるけど、実際に試合開始のゴングが鳴ってみないとわからない部分もあるので。そこは流れに身を任せようと思います。

──　そういえば、この間自分のPVを作るためにクラウドファンディングに初めて挑戦していますね。

町田 ハイ、開始4日で目標額に達成することができたのは自信にもつながりました。それだけファンの方々に恵まれ、応援してもらっていることにもなりますし。力になりますね。PVの方は野辺戦が終わったら撮影を始め、9～10月に完成できたらいいなと思っています。

──　それは海外に特化したPVになる?

町田 海外に特化したわけじゃないけど、中国語バージョンを作ります。国内でも自分を手っとり早くわかってもらうためにはいいPRになると思います。

──　今回はREBELSとKunlun Fightの合同興行です。その部分は意識する？

町田　僕は以前から「海外で闘いたい」と宣言しています。海外でキックボクシングを通して日本の文化を発信していければいい。今回の試合をきっかけに、呼んでもらえたらいいなと思っています。

──　中国の格闘技のイメージは？

町田　お金を莫大にかけたバブルなイメージがありますね。ちょっとそういうメジャーな空気は吸ってみたい。

──　本戦だけでもトータルで20試合。ヘタをすると埋もれてしまう可能性もありますよね。

町田　本当にそうですよね。メインに組まれている梅野VSヤスユキなんかすごい試合じゃないですか。この中で埋もれない試合をするというのは難しいけど、梅野選手やヤスユキ選手のように闘おうと思ったらそこは覆せない。反対に僕自身の試合をすれば、ほかの試合を食えると思っています。REBELS＆Kunlun Fightのベストバウト。そういわれるような作品を作りたい。

──　いまの言葉に強い意志を感じます。

町田　僕、あと１年で食えなかったら引退しないといけないんですよ。

──　１年という期間限定ですか！それにしてもなぜ？

町田　30歳になってもアルバイトをして現役を続けなければならない状況ならば、キッパリと辞めようと思っています。

──　そうなんですか。決意は固そうですね。

町田　本当は25歳までにモノにならなかったら格闘技は辞めようと思っていたんですよ。「でも、もう少し頑張ったら成功するんじゃないか」と思いつつ、期限を先延ばしにしていた。このままだったら、現状は変わらない。だったら１年間だけ全力で頑張ってみよう。そう決心したんですよ。

──　すでにカウントダウンは始まっているわけですね。

町田　来年7月で僕は30歳になる。それがタイムリミットなので、それまでは何でもやるつもり。その第一弾がクラウドファンディングだったというわけです。

──　覚悟を決めた、新しい町田光に期待しています！

○プロフィール
町田光
所　　属：橋本道場
生年月日：1987年7月23日生まれ（28歳）
出　　身：東京都青梅市
身　　長：170cm
通算戦績：42戦28勝（10KO）11敗3分