八神剣太選手 インタビュー公開!
インタビュー
公開日:2016/10/9
2016年10月23日(日)にディファ有明で行われます「REBELS.46」にて古谷野一樹選手と対戦いたします、八神剣太選手のインタビューを公開させていただきます。
「向こうが全力で来るなら、僕は脱力して対抗します」
―― REBELS.46(10月23日・ディファ有明)では古谷野一樹選手と今回新設されるREBELS57.5kg級王座を争うことになりました。現在J-NETWORKとWPMF日本フェザー級王座を保持する八神選手にとっては、3つ目のチャンピオンベルトを狙うということになります。
八神 「ベルトの数は強さの証明ではない」という意見があるかもしれません。でも、せっかくのチャンスなので、いつも以上に「絶対獲ってやる」という気持ちになっています。
── この一戦のオファーをもらった時の心境は?
八神 今年4月にREBELSさんに出させてもらった時はWPMFの日本タイトルマッチだった(清川祐弥と空位のWPMF日本フェザー級王座を争い、判定勝ち)。J-NETもWPMFもヒジありなので、REBELSのベルトも獲れたら僕がヒジなしでもいけるという証明になると思う。なので、話をいただいた時は非常にうれしかったですね。
── このタイミングで当たると予想していた?
八神 4月に初めてREBELSさんに出させてもらった時、古谷野選手も出ていた。僕の方があとの試合だったので、控室のモニターで普通に見ていました。そうしたら結構ガンガン攻めてKO勝ちまでしていたので、僕は「(同じ階級には)まだまだ強い選手がいっぱいいる。油断できないなぁ」と思っていたんですよ。まさか今回やるとは思っていなかったので、「こんなこともあるんだなぁ」と驚いています。
── 選手としての印象は?
八神 うまさでいなすより、倒しに来るタイプなのかと思いますね。僕がそれに応じた闘い方をすれば、お客さんも喜ぶでしょう。それを裏切っていなすという感じでやるよりは「そっちもそうなら、こっちも」という感じですね。
── 正面衝突もありえる?
八神 いや、向こうが全力で来るなら、僕は脱力して対抗します。相手の良さは消したい。自分の良さを出すより、そっちの方を優先します。
── それはまた意外な発言ですね。
八神 それが自分の良さを出す闘いにつながっていると思う。そういうメンタルでやった方がいい結果が出ている。
── どんなところに注目してもらいたい?
八神 ダウンを何回かとったらガードを下げたり、相手を挑発したりする選手はほかにもいる。でも、僕はベルトがかかった試合でもそういうスタイルで闘います。「世の中にはこんな選手もいるんだ」ということを知ってほしい。ノーガードスタイルというジャンルを僕が確立します。真似されたらつまらないですけど。
── 4月にREBELSに提出したプロフィール用紙を見ると、コメント欄に「目の良さと反応速度は誰にも負けない」と書いています。
八神 ハイ。ほかにもスウェーしたり、ウィービングしたりする選手はほかにもいるけど、そのスタイルでトップに躍り出た人はいない。僕はチャンピオン級ともたくさん闘っているし、誰と闘っても反応できないということはなかったのでその点は自信がありますね。
── 今年4月に30歳になりました。心境の変化は?
八神 ないですね。スタミナの衰えもあまり感じない。僕は毎日練習しているわけではなく、試合が決まらないと練習しない。衰えというのは、毎日練習している人が時には体が重く感じたりする時に思うんじゃないですかね。だからこそ(フェザー級のリミットを保つために)食生活だけは気をつけています。キックを嫌いになりたくないので、今はいかにストレスをためないかを念頭に生活しています。あまりにもストイックにやりすぎたら、イヤになってしまうかもしれないじゃないですか。そうならないように、今回も楽しいと思える練習方法で調整したい。
── 今年は節目の歳なんですかね。キックをスタートしてから11年目、キャリアは30戦を超えました。
八神
八神 人の強さは戦績や数字では計れないと思っています。強くなっていけば強い選手と当てられるのは当然。人の試合を観に行くと、意外な選手が意外に負けていることもある。やっぱり選手は通算戦績ではなく、一戦一戦(が評価の対象)なんじゃないですかね。その日会場に観に来た観客はその時の試合しか見ていないと思うので、その日一番印象に残る試合をやるように心がけたい。
── 今回特別対策は練る?
八神 いつも通りやるというのが僕にとっての対策ですかね。今回古谷野選手だからということで、練習方法を変えることはない。ただ、相手がどういうスタイルなのかはある程度把握していますけどね。
── 練習は誰と一緒に?
八神 僕には師匠がいない。ジムにタイ人トレーナーがいるわけでもない。木村健太郎選手(同門の元J-NETWORKバンタム級王者)とやる時はやるけど、その時その時で僕がお願いする感じですね。その時の体調と相談しながら、気分も乗っている時には割りと多めにやったりしています。自分の体のことは自分が一番わかっていますからね。
── 以前からそう?
八神 まだキャリア2~3戦の時には「練習あるのみ」という感じで、体がだるくても無理してやったり、インターバル中に拳立てをやったりしていました。でも、途中で「これは本当に意味があるのかな?」と疑問を抱くようになった。そういうことも自分で考えるしかなかったんですよ。実際にリングに上がった時の動きの善し悪しは体調管理にもよる。基本負ける時は体が重い時なので、調整はうまくやっていかないといけないですね。
── 脱力ファイトに期待しています!
○プロフィール
八神 剣太
所 属:レジェンド横浜
生年月日:1986年4月12日生まれ(30歳)
出 身:神奈川県鎌倉市
身 長:172cm
通算戦績:31戦21勝(9KO)10敗