4.27【REBELS.55】パスカル・コスター試合直前取材
インタビュー
公開日:2018/4/21
王者良太郎とノンタイトルながらワンマッチ対戦するオトマニジムのパスカル・コスター。王者になったばかりの良太郎のモチベーションを上げるために山口会長の断によってオトマニジム選手の起用となった。
因縁浅からぬオトマニジムとの対戦。パスカルに試合直前の心境を訊いた。
―― 日本からの試合オファーを聞いてどう感じましたか?
パスカル 『おおお、来たーー!』って感じ。瞬間的にクレイジーになったよ。舞い上がった(笑)。すぐ親父に連絡してさ。親父も大喜びでね。『絶対勝つんだぞ』って。空港へ見送りに来てくれるって言ってたよ。
―― ところで生まれは?
パスカル フローニンゲンというオランダ北方の街さ。アムステルダムからは車で2時間ほど。親父はオランダ人でお袋がイタリア人だった。僕はハーフさ。でもイタリア語はまったく話せない。だって物心つかないうちにお袋は病気で亡くなったからね。だからお袋のことはほとんど覚えてない。
親父はインドネシア人女性と再婚した。どうやら親父はオランダ人女性があまり好きじゃないみたいだ(笑)。だって気が強いからね。再婚相手には娘がいたので僕には腹違いの妹ができた。家族はみんな仲いいよ。日焼けサロンをやってる。
―― 今はアムステルダムで独り暮らしですね。
パスカル そう。ガールフレンドもいない(笑)。今はキックにのめりこんでいる。
―― 格闘技歴は?
パスカル 中学高校とテコンドーをやってた。卒業するまで毎年5年連続でトーナメントでオランダ優勝していた。でも卒業してテコンドーじゃ飯は食えないから地元のキックジムに所属したんだ。
でもさ、田舎だから試合チャンスというものに恵まれないんだよね。やっぱり中心地アムステルダムに行かないとだめだと思ってね。色々調べてカルビンジムに所属したんだ。
―― なぜカルビンジムを?
パスカル カルビンさんってほら伝説の人だから。オランダキックの基礎というか形をつくり上げた人だって聞いたからね。きちんと基本を習おうと思って。それに好きな選手でアジス・カラーという選手がカルビンジムにいたのも理由の一つなんだ。
―― 今はオトマニジムですね。
パスカル 昨年の春先に移籍した。もっとたくさん試合がしたかったから。カルビンジムにはなぜだかあまり試合オファーが来ないんだ。
オトマニジムを見ていると選手たちがどんどん国内外で活躍している。試合チャンスが多い。海外遠征も多い。僕もその中に入りたいと思ったんだ。移籍したらすぐにクンルンから試合オファーが来た。驚いたよ。昨年クンルンで2試合もした。そしたら今回は日本からオファー。夢みたいだ。オトマニジムの勢いを感じる。
ベルギーから3時間かけてオトマニジムに練習に来ている選手たちもいるんだよ。オトマニジムの渦に巻き込まれたいんだよ。試合チャンスを狙っているんだよ(笑)。
―― 今回の対戦相手のことは知ってますか?
パスカル リョウタロウ選手はレベルス王者ですよね。トーナメント決勝でメジロの選手を破って王者になったって聞いた。オトマニジムが日本へ行くと必ずセコンドヘルプしてくれた人だって会長から聞いた。今回はヘルプじゃなくて対戦相手となるんだから面白いというか因縁というか。
でもオトマニ会長は喜んでいた。リョウタロウは素晴らしい人間だって。対戦相手となったけど敵という感じはまったくしない。彼は友人だし仲間だって言ってた。
でも試合は試合。負けるわけにはいかない。ノンタイトルマッチで王者に勝てばリョウタロウ選手も黙っていられないはずだ。きっと再戦希望するからそのときはタイトルマッチでやりたい。そんな展開になるように大勝利したい。
―― 日本のことで知っていることは?
パスカル 武道の国。キックの国。K-1の生まれた国。キックボクサーなら世界中の誰もが試合したい国。
僕はかなり興奮している。コンディションはばっちりだしウエイト調整も問題ない。最高の状態で試合に臨み勝ちます。勝って再びレベルスに呼ばれたいし継続参戦したい。
―― 健闘を祈ります。凱旋帰国の節はインタビューをお願いします。
パスカル インタビューしてもらえるように頑張ります。