安本晴翔インタビュー
インタビュー
公開日:2019/6/6
取材・撮影 茂田浩司6月9日の「REBELS.61」(後楽園ホール)で次世代のキック界を担う逸材同士の対決が実現した。
セミファイナルのREBELS-MUAYTHAIフェザー級王座決定戦の「SILENT ASSASSIN」安本晴翔(橋本道場)対「破天荒な天才児」栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)。
安本には公開練習でぜひ多彩かつ華麗な足技を披露して貰いたかったが「今、大学が忙しくて公開練習に行けません」とのことで急遽、電話インタビュー。
――4月から大学生。
「駿河台大学の現代文化学部のスポーツ文化コースに通っています。保健体育の教員免許も取れるところで、月曜日から金曜日まで午前中から午後4時半までびっしりと授業があって出席が厳しくて休めないんです(苦笑)。高校は通信制だったので、授業が終わると昼寝してから練習に行けたんですけど、それが出来なくなったので寝る時間は短くなりました」
――キャンパスライフは?
「特に面白いこともなく(笑)。ただ、キックをやっていることはみんな結構知ってて『見たことがある』と言われて、ちょっとびっくりしました。SNSの友達つながりとかかもしれないですけど」
――今回は「REBELS.61」のセミファイナル。注目が集まっていますね。
「ああ、相手が栗秋選手で、女性ファンがいっぱいいるからですよね(笑)。試合を見て、僕のファンにもなってほしいです(笑)」
――栗秋選手からは公開練習で「倒し方を教えてあげる」と挑発されていました。
「はい、記事を読みました。倒されないようにします(笑)。僕は自分のスタイルで頑張ります」
――前回(REBELS.60)は通常より重い59キロ契約。しかも対戦相手の般若HASHIMOTO選手が1.7キロオーバーでリング上では68キロまで戻ってた。しかし試合でパワー負けしなかったのは、階級を上げてパワーも上がったからですか?
「階級を上げたからというか、減量が1、2キロでほとんどなかったので、その分、思い切り動けたのかな、と思います。
普段の体重は60と61キロの間ぐらいで、今、身長は173、174cmです。またちょっと伸びました(笑)。最近、筋肉が付いてきた感じはありますね。練習では首相撲を30分はやっていますし、体の大きな人とも練習してるので。橋本道場のフィジカルトレーニングの成果ですね」
――この試合に向けて特に強化した点や「ここを見てほしい」というアピールポイントは?
「蹴りを一番見てほしいです。練習は普段通りにやってきました。特にどこを強化したとかはないです」
――今後の目標はありますか?
「えっと……、とりあえず有名にはなりたいです。REBELSのベルトを獲って、また大きな舞台に上がれるチャンスがあれば嬉しいです」
橋本道場・橋本敏彦会長
「晴翔君は『努力する天才』なんですよ。はじめた頃は覚えが悪かったけど、ずっと練習してた。小学生の頃は熱を出すと、学校を休んで1日中寝て、熱を下げてから道場に来てたよ(笑)。それぐらい練習を休まなかった。好きなんだろうね。ジュニアの頃は150戦して、ホームタウン(デシジョン)と体重が5キロも違う相手といい試合をしたけど負けて。それ以外は一度も負けていなかったよ。
まだプロではジュニアの頃のような『いい試合』は出来ていないね。特に去年は怪我が多かった。身長がまた伸びて、筋肉も付いて、体が成長していたからね。
栗秋君とは、お互いに倒す武器を持っている同士だから『お客さんが見たいカード』だよね。栗秋君は24歳? 同い年なら晴翔君が上だと思うけど、5歳も違うし『格上』の相手だと思ってますよ。
簡単に言えばパンチ対蹴りで、栗秋君の左フックで倒されるかもしれないし、晴翔君がパンチに蹴りを合わせて倒しちゃうかもしれない。相手のパンチに合わせてミドルで腹を狙ったり、晴翔君のタイミングの良さは素晴らしいものがありますよ。
勝負が終盤までいけば晴翔君だろうね。後半になればポイントは『腹とロー』ですよ。晴翔君はどちらも強いからね(ニヤリ)」(談)