【REBELS.67】良太郎インタビュー公開!
インタビュー
公開日:2020/10/28
取材 安村発「全身全霊で壊してやろうかな。引退試合前に強制引退してもらう」
――まずは対戦するハチマキ選手の印象を教えて下さい。
「元々、ハチマキ選手は今年6月のNKBのリングで引退試合をする予定でしたがコロナの影響で延期になり、引退試合の前に古巣のREBELSでの最後の相手として僕が選ばれました。本来は僕よりも上の階級の選手なので交わることもないと思っていましたが、新旧REBELS王者対決として大会も盛り上げられたらいいですね。
選手としての印象は、僕がプロデビューしてREBELSに出ている時に何回か同じ大会に出たこともあり、試合を見たらテクニックもあり、しっかり堅実に攻めてくるタイプだなと。戦い方に人間性が出てますよね」
――ゲーム・アニソン・格闘技のオタクのハチマキ選手に対して、“千の職質を受けた男”のニックネームがつく元不良の良太郎選手は真逆のキャラクターでもあります。
「陰と陽ですよね。どちらか陰なのか、陽なのかわからないですけど(笑)。普通に生活していたら絶対に交わることのないタイプです」
――ハチマキ選手のような引退カウントダウンの選手と試合をすることについて想うことはありますか?
「あちらさんはしっかりと実績を残していますし、自分の見切りを決めて引退するので、特に何とも思いません。言うとしたら、お疲れ様でしたぐらいでしょうか。引退すると決めても普通の選手は何もありませんが、ハチマキ選手は引退式をやってもらえるぐらい愛されている選手なんだなと。人間はゴールが見えたら頑張ってくるので、どういう戦いをしてくるんでしょうね」
――逆にラストが決まった選手と試合することに怖さはないですか?
「全くないですね。記者会見で『壊してくれ』と言われていたのでじゃあ全身全霊で壊してやろうかなと(笑)。NKBの試合前に壊れてもらって強制引退してもらい、NKBのリングでは皆さんから温かい拍手と10カウントゴングをいただいて最後に幕を閉じる。いいキック人生ではないですか」
――ちなみに良太郎選手は不良時代に、死んでもいいぐらいの勢いの不良と喧嘩した経験はありますか?
「それは2パターンあって、誰かのために命を張って死んでもいいパターンと、本当に自暴自棄で死んでもいいと思ってくるパターンがあって、2つは全然違うんですよ。実際、仲間を守るために頑張って死ぬぐらいの勢いで来たやつはいましたけど、自暴自棄のやつはなりふり構わずに平気で●●●してくるのでマジで怖い。
そう考えると、ハチマキ選手は前者です。ハチマキ選手は応援してくれる人がいるからリングに立つのであって、ベルトを持っているようなベテランの選手が引退を決めて自暴自棄な戦いはしてこないでしょう(笑)。『もう知らない、もう引退する、もう死んでもいい』と思ってくるやつがいたら、リング上はとんでもない光景になって応援してくれる人にも失礼じゃないですか。意外にハチマキ選手はいつも通りに堅実に戦ってくるのかなと」
――確かにそうですね。良太郎選手は昨年8月の雅駿介戦、今年2月のスアレック戦といずれも敗れ、現在二連敗している状況ですが、今練習で強化していることはありますか?
「連敗? 俺ってそんなに連敗してたっけ? そんなに気にしていないんですよ。敗戦の後はしっかり反省して取り組んでやっていますが、僕は良くも悪くも気持ちをすぐに切り替えてクヨクヨできないタイプなんですよ。日曜に大会があって、翌日月曜日になると、自分のジムにちびっ子たちが練習に来るんです。いつまでも落ち込んでいたら負のオーラが移ってしまうので、基本的にあっけらかんとしています。勝っても嬉しいのは大会当日ぐらいで、翌日は普通に戻ります。
今回はいつもより重い階級での試合になるので、12月6日に『REBELS.69』に出場する池袋BLUE DOG GYMの小泉竜(77.0kg契約で吉野友規と対戦)や、池袋に出稽古に来ていた日菜太さんといった重い階級の選手とやるぐらいで、いつもと変わらずしっかり追い込んでいきます」
――スアレック選手は9月のKNOCK OUTで行われた61.5kg RED初代王座決定トーナメントで優勝していましたが、どういうふうに見ていましたか。
「あの日のスアレックは凄く気合いが入っていて打ち合いに行ってましたが、僕との試合の時は完全にポイントを取る戦いをしてきて熱い試合をしてくれませんでしたよね。でも、同じREBELSを代表する選手ですし、出場メンバー4人の中でも一番親交があるのでもちろん優勝してくれて良かった。今回ハチマキ選手にスカッと勝ったら、スアレックとの再戦をアピールしちゃおうかな」
――ハチマキ戦は今年最後の試合だと思いますが、来年のプランは考えていますか?
「スアレックがKNOCK OUTのチャンピオンになり、やはり気になる相手。ライト級でやり残したことといえばスアレックへのリベンジしかないので、それを果たしてから上の階級のベルトを狙うのもありだなと。
僕が代表を務めているteam AKATSUKIとしては、安達浩平にはREDルール 53.5㎏級王座決定リーグ戦で優勝してもらってチャンピオンになってもらいます。濱田巧も上位に位置しているのでベルトを獲りに行かせます。若い子も試合に出られるぐらいにまで成長しているのでチーム全体で盛り上がっていきたいですね」