【REBELS.67】“戦う車掌”康弘インタビュー公開!
インタビュー
公開日:2020/11/6
取材 安村発「負けるつもりで福岡から行くわけではない。一発どっちが先に当てるかの勝負だ」
――まずは、変わったお仕事をされていると伺いましたが?
「西日本鉄道の運転士兼車掌をやっています。基本泊まり勤務なので昨日の昼から本日の17時まで仕事して、今はジムで最終調整しています(取材日は11月5日)。明日から会社は休みを取っていて明後日は前日計量に臨みます」
――いつも試合直前まで勤務されてるんですね。
「だいたいそうですね。福岡で試合でも計量の前日まで仕事しています。余裕を持って休めるのですが、僕は毎試合に全てを懸けていて、試合後はどんな状況になっているかわからないので、できるだけ試合後に有給休暇を使うようにしています。ちなみに、土日関係なく休みが不規則な仕事なので、勤務前、勤務後と時間がある限りはジムで練習するようにしています」
――仕事との両立は大変では?
「人の命を預かっている仕事なので緊張感は物凄くあって大変ですが、仕事だけで人生終わりたくはないと思っていて、キックボクシングをやり始めてからは毎日が充実しているので、今はきつさよりも楽しさの方が上回っています」
――どうしてキックをやろうと思ったのでしょう。
「小中高と野球をやっていて、20歳で西日本鉄道に入社しました。その後に両親が離婚して、身内に女性が多くなって、自分が守らないといけない、強くないといけないと思って会社の拳法部に入りました。
もともと格闘技は好きで、どうせやるならしっかりやってみようと思って家の近くにあったジムで25歳の時からキックをやり始めました。アマチュアの試合は8試合ぐらい経験しています」
――職場の方はプロキックボクサーだということをご存じですか?
「そうですね。会社にも報告して社報で取り上げてもらったりしています」
――今回『REBELS』初参戦となりました。
「福岡を拠点にしていて8戦目にしてやっと東京での試合になります。以前から東京で試合したいと思って練習していたので、まずひとつめの夢が叶いました。東京には全国の猛者が沢山集まるので、ここからがスタートになると思います」
――ご自身はどういうファイトスタイルですか。
「下がらず前に出て、相手の攻撃を耐えて後半に仕留めるファイトスタイルです。細かいテクニックはないので、根性で勝負するタイプですね」
――対戦相手の鈴木千裕選手の印象を教えて下さい。
「格上の選手なのは承知の上です。自分も負けるつもりで福岡から東京まで行くわけではありません。自分の名前を売るために負けられませんし、強い相手とやらないと意味がないと思うので光栄なことです。いま注目されている選手に勝つのはもちろんですが、この一戦は自分の成長につながると思うので人生の通過点に過ぎません」
――いきなり序盤から仕掛けてくる選手ですが、対策は?
「あの勢いに飲まれないで真っすぐに下がらないことを意識していて、下手に距離を取って逃げられる相手ではないので自分も打ち合っていいかなと思っています。僕は4勝のうち3KO勝ちしていて一発当たれば倒す自信があるし、一発どっちが先に当てるかの勝負になると思います」
――鈴木戦をクリアしたら、次の目標は何でしょう。
「『REBELS』の常連選手になって強い選手と戦っていきたいですね。1試合1試合が勝負になってくると思います。誰とやりたいというのは特になく、同じ階級であれば誰が相手でもいいです」