【REBELS.68】栗秋祥梧インタビュー公開!

インタビュー

公開日:2020/11/21

「僕はアーティスティックな戦い方を見せられる。今回は原点に戻ってテクニックで完勝する」



――前戦となった9月の『KNOCK OUT』での宮元啓介戦から振り返っていただきたいと思います。

栗秋 宮元選手の作戦にうまくはまってしまった試合でした。三日月蹴りが来るのはわかっていたので、ジム先輩の日菜太さんや渡慶次(幸平)さんに三日月蹴りを蹴っていただき鍛えてもらいました。試合では効いたものはなくダメージもなかったのですが、練習で感じていた距離感と全然違って近距離で打たれてしまいました。一瞬でも気を抜くとやられるなと、一発蹴られてからの返しが少なくなって、もっと蹴り返しを練習しておけば良かったと思いました。

――宮元戦までは4連勝と好調でしたが、久々の敗戦をどう捉えてますか。

栗秋 4連勝していて久々の試合でもあったのでモチベーションは上がりすぎてしまって、思い通りに動けませんでした。日菜太さんから『もっとこうすれば良かった』といったアドバイスをいただいたので、もっと違う攻め方があったなと思いましたね。あと、自分は1カ月や2カ月に一回はコンスタントに試合をしてきましたが、コロナのせいで宮元戦までに7カ月も試合間隔が空いてしまったことで色々と迷いが生じましたね。今の自分自身の立ち位置がイマイチわからなくなって、このままでいいのかな、REBELSにいてもいいのかなと、自分自身の存在価値など余計に深く考えすぎました。練習をしていても自信を付けられなかったのでその時点で負けていたんだなと思います。

――その敗戦を経て現在の練習で強化していることは?

栗秋 相手の攻撃をもらったら、すぐに攻め返すスタンスの練習を作っています。今度の相手はミドルキックを蹴ってくるのは当たり前なので、ミドルを蹴られてからのコンビネーションを返す練習だったり、宮元戦で見過ぎてしまって手を出すのが遅すぎたことを反省して、自分が行かなきゃと思う前に自分の身体が動くことを意識しています。

――練習嫌いとして知られている栗秋選手ですが、現在は大丈夫そうですかね?

栗秋 なんだかんだで毎日練習していますよ(笑)。手を抜く時もありますが、ミット打ちはしっかりやるようにしています。

――次の対戦相手、ダウサコン選手の印象をお願いします。

栗秋 映像も見ていなくて、相手用の対策も特にしていません。先輩の小笠原瑛作さんが一度対戦しているので(2018年4月27日)、どういう印象かを聞いたところ、『全然覚えていない』と(苦笑)。逆にそんなに印象に残らないほどの選手なんだなと思ったので特に気にしないようにしています。自分の戦いたいようにやるだけです。

――これまでにデンサイアム・ルークプラバーツ選手に3RKO負け(2018年4月1日)、JOE.TEPPEN GYM選手に2RTKO勝ち(2019年8月10日)とvsタイは1勝1敗ですが、タイ人選手に得意意識、苦手意識のどちらがありますか?

栗秋 タイ人はタイミングがうまいですし、テクニックもあり苦手なのであまり好きではありません(苦笑)。でも今回の相手はパンチャータイプだと聞くのでやりやすいイメージはあります。

――小笠原瑛作選手はダウサコンに3RKO勝ちしています。試合結果、内容を比較されるかと思いますが、意識してますか?

栗秋 そこは特に意識していません。

――今回勝って来年はどういう1年にしたいですか?

栗秋 今は自分を今一度見つめ直す段階で、こんなところで負けちゃうと自分が今まで勝ってきた価値を下げることになります。日菜太さんからは『1試合1試合に集中して大事に戦った方がいいよ』と言われているので、目の前の試合に集中するだけです。

――次の試合に期待しています。栗秋選手の試合を見ていると凄くセンスが良いですし、周りからの評価も高いことをご自身ではどう思いますか?

栗秋 いや、全然そんなことありません。最近の試合ではKOにこだわり過ぎていましたし、『倒さなきゃいけない』という想いで逆に身体が動けていない部分がありました。九州から上京したばかりの頃はテクニックを重視した戦いをやってきたのですが、どんどん倒せるという自信が付いてきたことで、“倒せる”という部分を追いかけ過ぎてしまいました。今は原点に戻って、テクニックで完勝することをテーマにしていきたいと思います。今は試合に向けていい感じで追い込めているので、今回はKOにこだわらずテクニックで完封して、倒せる時は倒せるようにしようと。昨年のJOE選手との試合がそうだったので、その時の感覚を思い出してやっています。僕は人にはないアーティスティックな戦い方を見せられると思うので、それを観に来てください。ファンの方々の期待が大きければ大きいほど僕も頑張ろうという気持ちが強くなるので、僕と一緒に戦ってほしいと思います。

プロフィール

栗秋祥梧(くりあき・しょうご)
所  属:クロスポイント吉祥寺
生年月日:1997年4月23日
出  身:大分県日田市
戦  績:58戦39勝(20KO)16敗3分
タイトル:大和フェザー級王者


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