【REBELS.69】丹羽圭介インタビュー公開!

インタビュー

公開日:2020/11/25

「今まで生きてきた全てを出して、木っ端微塵に“粉砕”します」



12・6『REBELS.69』の「63.0kg契約/BLACKルール/3分3R・延長1R」で耀織と対戦する丹羽圭介。今年8月にはバズーカ巧樹に敗れてREBELS-BLACK 63kg王座から陥落。昨年末から3連敗となっており、まさにこれが再起戦だ。復活にかける覚悟、その先の目論見、そして挑発的な言葉を発する相手・耀織に対する思いとは……!



──8月、バズーカ巧樹選手にタイトルを奪われてからの再起戦になります。思ったよりも早い復帰になりましたが。

丹羽 昨年末に新日本キックボクシング協会に乗り込んでいって勝次選手と戦って、2月の『KNOCK OUT』の「無法島GP」で古村匡平選手と戦って、今回バズーカ選手とやらせていただいて3連敗して、このままでは年を越せないなというのが一つ。
2月のトーナメントが終わってからコロナが出てきて、世の中の“当たり前”がなくなって、“当たり前”なんて本当はなかったはずなのに自分の中の“当たり前”もなくなって。その先に何とかバズーカ選手とやって、そもそも格闘家っていつまでできるのかも分からないはずなのに、「次、頑張ろう」という余白がどこかにあって。それは格闘家として生きる覚悟がないなと思ったんですよね。それが結果としてタイトルマッチでも出てしまったので、しっかり魂を込めて、自分の生き様というか、全てを懸けて自分のやってきたことやチームを信じて全てを出し切って年内終わりたいと思ったのがもう一つ。
それが理由ですね。それで応援してくれる人たちも喜ばせられるし、コロナで苦しんでる人たちに対してもエネルギーを体現できるかなと。格闘家の役割ってそこなんじゃないかと思っていて、自分の使命を感じて今回、短い期間で組んでいただきました。

──3連敗の原因を、ご自分ではどのように分析していますか?

丹羽 3分3Rの中で、「どこかで当てればいいや」とか「どこかで勝てばいいや」ではなく、最初にゴングが鳴った瞬間から本当に命を懸けて、自分の命を守る、チームや大事な人を守るという覚悟を持てていたか。それがなかったなというのが一つですね。格闘技というスポーツをやっていた感覚というか。
そうではなく、本当に命のやりとりをする覚悟を持って、さらにそれを楽しめる自分でいることが大事だなと思っていて。僕はスロースターターになってしまっていたところがあって、いろんなリスクを考えてしまっていたんですよ。今回はそうではなく、ゴングが鳴った瞬間から目を離さないでほしいですね。

──そういった思いで臨む試合ですが、相手の耀織選手は会見でもどこか人を食った様子でしたが……。

丹羽 そうですね。「来週から頑張ります」とか、別にそういうスタイルなんでしょうから関係ないし、僕は自分の信念を貫くだけなので。それで本当にリングに上がれるならどうぞという感じで、リングが本当に最高の舞台になるのか処刑場になるのかは紙一重なので、そこは過ごしてきた時間と、血のにじむような思いをしてきた数と質を全部味わってもらって、「これが自分の生き方だ」と感じてもらうのがいいんじゃないかと思います。

──では、丹羽選手としては自分の持てるものを出し切るのがテーマということですね。それが会見で語っていた「狂う」に通じると。

丹羽 はい、死なない程度に死ぬ気でいってやろうと思ってるんで。全てを注ぐ気持ちでリングに上がります。

──この3連敗と王座陥落で、その先のプランにも大きな狂いが生じたかと思いますが。

丹羽 もちろんです。2月の無法島GPでは優勝するつもりでいましたし、5月か6月にもタイトルマッチを組んでもらって、防衛してすぐ西岡蓮太選手に挑戦状を突きつけようと思っていたんですが、5月・6月・7月とコロナで流れて、8月にタイトルマッチを迎えたんですが思っていたような戦いができず、ベルトがなくなって。そういう意味では、本当にここからの格闘家としての生き方は、「負けたら終わり」「次はないよ」ということを自分に戒めています。

──では、今回はどう勝ちたいですか?

丹羽 うまくいかないこともいろいろあるけど、そこに立ち向かっていく姿を見せて、それでも希望を持って自分を信じてやることが大事だよという思いで、今まで生きてきた全てを出して相手を木っ端微塵にしようと思います。ぐうの音も出ないほどに粉砕します。「倒す」とかじゃなくて、「粉砕」です。

──そこからは?

丹羽 自分で作ったベルトという気持ちも強いし、『REBELS』のベルトへの思いもあるので、奪われたものは拳で奪い返そうかなと思ってます。それから、2月のトーナメントでも対戦できなかった西岡蓮太選手に挑戦して、やり切りたいです。

──キャリアも長くなりました。そこへの思いは?

丹羽 今はTEPPEN GYMで練習させてもらっているんですが、そこでも最年長ですし、やっぱり負けたり弱いところを見せたりすると「年だよね」ってなるんで、「年齢はただの数字でしかない」ということを、自分の結果をもって証明したいと思ってます。まあ、選手としてはけっこう年上ですけど、人生としてはもっと上でまだまだ戦っていらっしゃる方が周りにたくさんいるので、そういう方々にエールを贈るという意味でも、僕はいい立ち位置にいるんじゃないかと思っています。

──なるほど。相手の耀織選手のインタビューも同日に公開されますが、「伝えたいことがある」とのことなので、目を通していただければ。

丹羽 そうですか。SNSで「負ける気がしない」みたいなことも書いてましたが、根拠のない自信って、成功体験の積み重ねで出てくるものだと思ってるんですね。でもとりあえず言ってるだけだとペラペラになってしまうので、ペラペラでないことを期待してリングに上がります。

プロフィール

丹羽圭介(にわ・けいすけ)
所  属:TEAMニワールド
生年月日:1983年7月23日
出  身:大阪府河内長野市
戦  績:30戦20勝(2KO)10敗
タイトル:前REBELS-BLACKスーパーライト級王者


^