【REBELS ~The FINAL~】一夜明け会見レポート

レポート

公開日:2021/3/2

2月28日(日)東京・後楽園ホールで開催された『REBELS ~The FINAL~』の一夜明け会見が3月1日(月)都内で行われ、勝利した7選手が出席した。



■海人(日菜太に判定勝ち)



「昨日は初出場でしたが、REBELS最後の偉大な大会に呼んでいただき光栄に思います。日菜太選手と試合後に話をさせてもらって『世界に行ってきてくれ。海人選手なら通用する』と言ってくれたので、その言葉に恥じないようにしっかりと覚悟を決め、このベルトも自分の物として誇れるよう、世界に挑んでいきたいと思います。
(作戦は?)正直、もっと蹴ってくると思っていたのですがパンチの方が多く、日菜太選手の姿勢も低かったのでヒザ蹴りが腹に入り、後半に顔面にも当てていく作戦に途中から変えました。
(日菜太の攻撃力について)印象的なものが少なかったのですが、左ミドルの重さは今までやってきた70kgの選手と比べても重く、腕にずしっと来るものがあったのでこれが世界で通用してきた左ミドルなんだなと感じました。
(70kg級でやっていく手応えは)ずっと日本人選手とやってきて、まだ当たり負けは感じていません。世界でやっていくために身体作りもしているので問題はありません。
(SBのリングで過去に敗れているザカリア、チャムアトーン、チャド・コリンズ、ピンペットにリベンジしたい気持ちは?)その4選手は下の階級の選手なので、階級を下げてでもリベンジしたい。でも今は70kgで世界で通用するのかを試したいと思います。強い外国人選手に勝っている日本人選手はいないのですが、僕は勝てる自信があります。70kgでやっていける日本人選手になっていきたいです。
(次戦について)4月10日、東京・後楽園ホールで開催されるSBに出場します。他の団体でも出場させてもらえる機会があればSBが最強だということを証明していきたいです。これからはKNOCK OUTのベルトもそうですが、SBのベルトもしっかり守って、見ているファンに誇ってもらえるような姿を見せていきたいと思います」

■白幡裕星(老沼隆斗に判定勝ち)



「昨日はめちゃくちゃ緊張して、試合では勝ったのですが、興奮しすぎて覚えていません。覚えていることは、インターバル中に橋本師範、(宮元)啓介さんや(安本)晴翔さんから『勝ちに来たんだろ? ベルトを獲りに来たんだろ?』と喝を入れられたのを覚えています。勝ってから泣きすぎて恥ずかしかったので、次からは泣かないようにします。
(前回対戦した老沼の印象と比べて)とても強かったのですが、師範に勝たせてもらえた試合でした。今回、一番追い込み練習もきつくて、終盤は逃げ出したくなりました。前回老沼選手に負けた時に『次に勝ちたいなら猛練習しよう』と言われて、その言葉を言っていただいたことで、その言葉通り、朝は10㎞以上走り、昼寝をして、夜は誰よりも早く道場に行き、師範に何ラウンドもミットを持ってもらいました。その作戦通りに行った結果でした。まだまだ未完成の僕ですが、これからも師範の言われる通りにいけば勝ち続けられるという自信にもなりました。
(喝を入れられてどういうふうに変わった?)全ラウンドに喝を入れられて、『ここで負けるわけにはいかない』と思いました。試合前から作戦は練っていて練習通りに動けました。
(ベルトを獲ってこのキック一本の生活に間違いはなかったと確信したか?)確信しましたし、僕の友達は大学進学、就職していく中、僕は16歳で道場の近くに引っ越ししました。その時に気に掛けてくれたのが、晴翔先輩でした。毎日練習終わりにご飯に連れて行ってくれたり、僕がお金のない時は晴翔先輩のお母さんの許可をもらって家に泊まったこともあります。試合の翌日に無理やり車に乗せられて練習に連れていかれたこともあったのですが、そのおかげでこの場に立てていると思います。
(今年はどういう1年にしたい?)KNOCK OUTのスーパーフライ級で1番強いのを証明して、コロナが落ち着いたらタイ人など外国人選手とファイトマネー総取りとかやってみたいです」

■重森陽太(潘隆成に延長判定勝ち)



「ホッとした気持ちが一番です。前回、GPで決勝戦でスアレック選手に負けたことで勝ちに対するイメージが具体的にできなくなっていたので、いつもの試合より緊張はしていたのかなと。でも試合ではしっかりと結果を残せましたし、試合中はかなり頭の中はクリアーだったので良かったと思います。
(試合前の作戦は?)そんなにガチガチに作戦は立てていなく、試合間隔が半年ぐらいあって練習時間が長かったので総合力を上げる、1つ1つの技の精度を高めることをテーマに毎日練習していました。試合中に相手にどの攻撃が当たるのか、何を注意すべきかを考えながらやっていました。
(本戦はドローでしたが、ご自身の感覚は?)どこを評価するかか難しいところでした。技の引き出し、クリーンヒットは自分の方が多かったかと思います。潘選手は凄く気持ちの強い選手で効いた素振りが一切ありませんでした。そこで点が付かないならしょうがないのかなと。ただ判定1-1は違うとは思いましたが、ドローで延長戦に行っても良かった。3Rだと物足りないぐらいだったので、むしろ4R戦えたことは良かったと思います。
(今年の目標は?)ここからライト級のトップ戦線で引っ張っていけるように頑張っていきます。
(スアレックへのリベンジは?)スケジュールがどうなるかはわかりませんが、先に他の選手とやるような状況を自分が作らないようにしたいので、ライト級の選手には負けないようにしていきたいと思います。
(ファンにメッセージを)私は普段、『KNOCK OUT』のスーパーフェザー級王者(-60.0kg)、ライト級(-62.5kg)の真ん中の体重で試合をしているので、どちらでも試合ができます。BLACKルールでもやっていけるので、どういう試合になるのか想像していただけるファイトをしていきたい。最大4本ベルトが狙えるのですが2本ぐらいにしたいと思います」

■リカルド・ブラボ(津崎善郎に判定勝ち)



「勝つことが大事でしたが、KOできなかったのでそんなに嬉しくはないです。70kg級は海人選手、日菜太選手と強い選手が多いのでまだまだです。2Rにいいパンチをもらって凄く勉強になったので、これからもっとディフェンスの練習をします。次は4月11日に新日本キックで試合が決まっているので、そこでも絶対に勝ちます。
(試合前の作戦は?)最初の試合で津崎選手が手足が長くて距離が遠い。相手のパンチが強いと感じたので気を付けました。前回は自分の距離がわからなったので、今回はパンチで100%の力を出したのですが、津崎選手は打たれ強かったです。
(試合後に伊原会長からアドバイスは?)勝っても負けても言われました。ガードが低かったし、バランスも悪く、自分の距離で戦えず、会長は怒ってました。これから練習して、4月、6月、10月と試合をして負けない試合をやります。
(メインで同階級のタイトルマッチが行われたことについて)海人選手、日菜太選手の2人ともめちゃくちゃ強かったです。選手は少ないですけど、緑川選手、T-98選手とみんな強い。来年か再来年にぜひタイトルマッチをやりたいですね」

■良太郎(橋本悟に判定勝ち)



「橋本選手と宮田プロデューサーを挟んでトラッシュトークや乱闘が期待されていたと思いますが、僕はジム代表としてもやっていて誰よりもファイターのことは尊敬しているので、別にそういうのはいらないのかなと。試合前に激闘必至と期待されていて挑発し合ってコケる試合が多く、僕はそういうのはリング上で見せられたらいいのかなと。橋本選手に関してはガードを固めてこつこつ攻めることを考えていたのですが、試合が開始してから30秒でお互いにそれは飛んでいました。そのまま殴り合って結果的に僕の勝利になりましたが、会場がしっかり温まって楽しい時間になったので良かったです。
(試合の作戦は?)セコンドからの指示はしっかりガードをしてこつこつヒジ、ヒザを当てていくものでしたが、それを守る気はなかったです(笑)。
(試合中、橋本選手のパンチでぐらついた部分があったがどういう心境だった?)映像を見たら目が泳いでましたよね。食らって効いた感じはなかったのですが、3Rに顎にもらってフラフラしながらも応戦してダウンを取ることができました。
(前日会見ではノーガードで打ち合うと周りから怒られると言われていたが、試合後の周りからの評価は?)めちゃくちゃ怒られました(笑)。僕のことを応援してくださる方は、どうせこうなると思っているでしょう。たまにはこういう試合もいいかなと思ってやっちゃいました。
(今年の目標は?)新生『KNOCK OUT』では65kgが自分の舞台。BLACKルールのチャンピオンはこれからトーナメントが開催されて決まりますが、REDルールはまだ決まっていないのでそこに照準を絞りたいと思います。
(ベルトを獲るまでに標的は?)トーナメントを4人制でやるんだったら、反対ブロックで橋本選手がいても楽しい。そこはプロデューサーに任せます。いつもそうですが、僕は倒したい選手は特にいません」

■麻火佑太郎(紀州のマルちゃんに1RTKO勝ち)



「昨日はずっと憧れていた『REBELS』の最終戦に呼んでいただいてそこでKO勝ちという形で無事に勝てたのでホッとしています。やりたかったことはもっとたくさんあったのですが、パンチに偏ってしまったのでそこは反省点が残りました。次戦に向けてまだまだ成長できると思ったので、次に期待していただけたら、と思います。
(試合の作戦は?)パンチは狙っていたのですが、まずは蹴りから組み立ててしっかり効かせてから顔を狙っていこうと。相手選手は長身で距離が凄く遠かったのですが、相手がたまたま入ってきたところにカウンターが入りました。その後に行けるなと自分でも確信しましたし、セコンドからもGOサインが出たので最後にパンチで倒し切ることができました。
(初めてKO勝ちした気持ちは?)パンチでダウンを取ったこともあまりなく、自分でもビックリしましたが、昨日の試合で倒し方のコツを掴んだので自分の中でも成長できると感じた試合にもなりました。
(当初は大谷翔平と対戦予定だったが、いつ対戦したい?)マルちゃん選手は他団体で大谷選手と互角にやっていて、今回はその選手にいい勝ち方ができたので自分がベルトに近づくような相手との試合を組んでいただけたら嬉しいです。
(タイトルマッチに近づくために倒しておきたい相手は?)やはりベルトに近づくためには大谷選手に勝つことかもしれません(笑)。個人的にはスアレック選手とやりたいのですがREDルールをメインにやっている選手なので、どうなんでしょうか。
(KNOCK OUT-BLACKライト級王者のバスーカ巧樹だが、自信は?)バズーカ選手はMA日本キックのベルトを持っていて、僕もランキングに入っています。以前にバズーカ選手との試合を組んでいただいたのですが、その試合の1カ月前にバズーカ選手はKO負けしたことで試合はなくなりました。その時よりも今の方が勝てる自信は凄く上がっています。スタイルの系統は変則的で似ていると思うのですが、殴り合いはしたくはないのでパンチをもらわずに自分のペースに持って行って勝てればいいなと思います。
(ファンにメッセージを)今回勝てて次につながったと思います。試合前に盛り上げるのは自分は得意ではないので、1試合1試合勝ち続けることで自分の存在感をアピールし、今年中に目標を達成したいと思います。自分や新生『KNOCK OUT』を注目していただけたらと思います」

■鈴木貫太(大川一輝に判定勝ち)



「率直に勝ててホッとしています。一度勝っている相手と再戦するのは初めての経験ですし、次も負けられない重圧を感じていました。
(前回と比べて大川はどうだった?)前回、大川選手はずっと距離を取る戦いをしてきて前に出てくる印象がなかったのですが、昨日は1R目から前に出てきて圧力を感じました。
(昨日の作戦は?)前回は蹴りで自分のペースを作れたので、今回は自信のあるミドルキックでペースを掴む作戦で行ったところ、作戦通りにできました。
(今年の目標は?)自分はまだまだな選手なのですが、『KNOCK OUT』の55kg級には強い選手がたくさんいて、そこでベルトを獲れば凄く価値があるのでそこを目標にして頑張っています。与えてもらったチャンスを大事に、全勝を目標にして頑張っていきたいと思います。自分はキャリアも知名度もありませんが、これからチャンピオンを目指して頑張っていくので応援よろしくお願いいたします」

■山口元気代表(エキシビションマッチで皇治と対戦)



「REBELSを10年間応援してくれたファンの皆様にはありがたい気持ちでいっぱいでした。UMA君の引退式でリングに上がってリングマットを見たら、ヒジ打ちが認められたルールだったので血が凄く染み付いていて、こういう歴史だったんだなと。またここから『KNOCK OUT』で白いマットになって新しい血染めの歴史が始まるのかなと思います。昨日はいい形でフィナーレを迎えられて、今日から新生として歩んでいけるのも楽しみな気持ちです。
エキシビションマッチは、足を上げるのがきつくて……思いっきり蹴ることが今までなかったのでつりそうになりました。あと、皇治君が予想以上に本気で蹴ってきたのが痛かったです(苦笑)。皇治君、RIZINの皆様の協力があってのエキシだったので感謝の意を述べたいと思います。
(試合前に63kgまで減量すると言っていたが)65kgが限界でした…。健康的な2週間だったので、これからも減量は続けていこうと思います。
(日菜太に関して)ああいう形で負けて、僕に『会長、もう潮時です』と言ってきました。試合では後半スピードが落ちていて、もう無理だなと感じましたね。もう十分頑張ったと思いますし、うちに移籍して10何年も引っ張ってくれました。彼は昔から、自分は先輩を食ってのし上がって名前を上げてきたので、僕も最後に若手でトップに立つであろう選手とやって、次の世代につなげますと言っていて、まさにその通りになったなと。次戦はどうなるかはわかりませんが、いい形で次の世代にバトンタッチできたので、感慨深いものがありました」

日菜太に関してREBELS宮田充プロデューサーは「昨夜ドクターから連絡があり日菜太選手と病院へ行っていたところ、ヒザ蹴りを受けて上アゴ骨折ということで、前歯が数本折れた状態でした。最初は手術かなとの話もありました。病院には3時過ぎまでいたのですが、昨日は手術する必要もなく入院も大丈夫とのことでしたが、今日も診察に行っています。本人とも話したのですが、ファイターのピリオドはその選手の美学。運営としてはゆっくり考えたらと言葉を投げたい。ご家族もいるので、すぐに決めないといけないわけではないので、ケガを治すことを第一に考えてほしい」とコメント。

 なお、会見最後に宮田充プロデューサーは、皇治に関して言及。
「皇治選手はTEAM ONEというジムを都内に設立します。私たちも何か新しい形で協力できるものがあればいいなと思っていて、昨日だけの“点”で終わらず、新しい付き合いを続けていければ、“実り”もあるのかなと。いつになるかはわかりませんが、次はエキシビションマッチではなく、公式試合として皇治選手には上がってもらいたいと思います。『KNOCK OUT』のビッグマッチで皇治選手と勝負できる選手を作っていくのも、今後の『KNOCK OUT』の1つのテーマだと思います」と、皇治に『KNOCK OUT』参戦を呼び掛けていきたいとした。

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